ジョギングコースの途中に
なが~いトンネルがあって
いつも何気なく通っているけれど
トンネルに入ると呼吸が苦しい……。
あんな汚れた空気を吸うのは
健康上、なにか問題がありそうで……。
ダイエットや病気の予防のために
ジョギングをしているのに
逆に健康を害したらバカみたいですよね?
そこで、この記事では
ジョギングでトンネルを走るのは
本当に避けたほうがいいのか?
具体的にどんなデメリットがあるのか?
くわしくお伝えしましょう。
●ジョギングでトンネルは避けたほうがいい?
日本は平地よりも「山」が多いため
あちこちにトンネルがあります。
ですからランナーがジョギングするには
どうしても避けられない面もありますが
ハッキリ言って
ジョギングではトンネルは避けるべき!
というのが正しい判断ですよ。
悪天候で雨に濡れるのを避けるため
トンネル内を往復する人もいますが
今日を境にキッパリとやめましょう!
では、どうしてそこまで否定するのか
なぜトンネルをジョギングしてはダメか
これから解説していきますね。
●トンネルをジョギングしないほうがいいワケ
心霊スポットとして有名なトンネルが
日本各地にありますよね?
ただ、そういう有名スポットじゃなく
近所の名もないトンネルでも
昼間なのに一歩、足を踏み入れると
息が詰まる様な感覚を覚えます……。
あの独特の不快感は先入観からくる
ただの錯覚ではなくて
乗用車やバスやトラックなどが排出する
「排気ガス」が滞留しているせい
なんですよ。
実際にトンネル内の有害物質濃度は
トンネル外と比べて2倍ほど濃いという
観測データが発表されています。
参考:東京都環境公社 自動車トンネルを利用した排出ガス調査(Ⅲ)
自動車の排気ガスに含まれる
有害物質のなかで特に気になるのが
微小粒子物質(PM2.5)。
中国から飛来すると
数年前に大きく報道されましたが
これは自動車の
特にディーゼルエンジン車の排ガスにも
含まれる物質なんですね。
PM2.5の健康被害には
・肺がん
・心筋梗塞
・皮膚疾患
・気管支喘息
などが挙げられます。
肺がんはもちろん怖いですが
もともと喘息持ちの方など
「呼吸器」に不安がある方は特に
トンネルは避けたほうが無難ですね。
●走ったらNGなトンネル、走ってOKのトンネルの違い
ジョギングでトンネルは基本的に
避けたほうがいいのは当たり前ですが
なかには走っても大丈夫なトンネルも。
あなたのジョギングルートのトンネルは
どちらにあてはまるでしょうか?
■走ったらNGなトンネル
・トラックやバスの通行が多い
・全長が長いトンネル
・歩道がないトンネル
■走ってOKなトンネル
・自動車やバイクが通らないトンネル
・全長が短いトンネル
・歩道があるトンネル
★トラックやバスの通行が多いか?
まずひとつめのポイントが
トラックやバスの通行が多いかどうか?
トラックやバスのほとんどが
ディーゼルエンジンを搭載し
ディーゼルエンジンは
PM2.5を排出しながら走行します。
ですからトラックやバスの通行が多いと
それだけ健康リスクが高まるわけですね。
物流の動脈になっているような
幹線道路のトンネルは
必然的にトラックやバスが多いのでNG。
まれに乗用車が通るくらいの
交通量が少ないトンネルならば
空気の汚れが少ないのでOKでしょう。
自動車やバイクが通らず
「歩行者専用」のトンネルならば
まったく問題はありません!
★トンネルの全長は長いか短いか?
自動車で通過すると短く思えるトンネルも
ジョギングすると意外に長く感じるもの。
ジョギングは1kmを進むのに
8分~5分くらいかかるので
たとえトンネルの全長が1kmでも
「8分~5分間」ずっと汚れた空気を
吸い込み続けることになります……。
しかも息が上がっていれば
普段より多くの空気を吸うことに。
僕の家のそばのトンネルは
わずか500mしかありませんが
それでもジョギングすると
「長いな……まだかな」と感じます。
※500mでも1km6分ペースだと
3分間はトンネル内を走行する結果に。
全長が何キロ以下なら安全で
何キロ以上だと危険だという
明確な基準はありませんが
僕が個人的に定める基準では
全長200mくらいなら我慢できる範囲
それ以上だと我慢が辛いレベル
こうなります。
★歩道があるか、ないか?
山間部を走る国道でよく見られるのが
「歩道」がないトンネル。
歩道がないと
白線で区切られた路側帯の内側を
肩身狭く走ることになります。
すると肩先数センチのあたりを
猛スピードで自動車が通りすぎることに。
トンネルは見通しが悪いですし
歩道がないとより内部スペースが狭く
また、空気の循環が悪いので
安全性と健康面で最悪の取り合わせです。
●トンネルを走るときの対処法
山間部に住んでいて
家の周囲どこを走っても
かならずトンネルがある場合。
トンネルを避けるには
山を越える迂回コースしか無く
仕方なくトンネルを通る場合。
こんなトンネルを避けられない場合には
どうしたら排気ガスの害から
身を守ればいいかというと
サイクリングや自転車通勤用の
「スポーツマスク」を着用する
これが最善の自衛策になります。
スポーツマスクは
長時間、自動車と並走する
自転車乗りのためのマスクであり
PM2.5を通さないことを
アピールしている商品もあります。
工場で使う防塵マスクのように
顎から鼻まで覆い尽くすようなデザインで
真夏にはすこし暑苦しいものの
排気ガスの他に花粉も抑えられるので
花粉症の人にも勧められるグッズです。
口と鼻が覆われるので
呼吸が制限されるデメリットがありますが
その分、肺活量や持久力がアップするので
高地トレーニングのような効果も!
●ランニングウォッチのGPSはトンネルで機能する?
ランニングウォッチに搭載された
GPSはトンネル内でも
ちゃんと信号をキャッチできるか?
これは残念ながら
トンネル内は衛星からの信号が届かず
一旦、機能がストップします……。
自動車のカーナビは
他の特別なセンサーによって
現在位置を推測して表示しますが
ランニングウォッチには
そのような機能が内蔵されていないので
その間は「ロスト」状態。
ただ、トンネルの入り口でロストしても
トンネルを出たところで
走った軌道を結び合わせるため
走行距離は表示されます。
困る点はトンネルが曲がっていると
トンネルの入り口のA地点と
トンネルの出口のB地点で
直線的に軌道が結ばれてしまうため
曲がった部分の距離がカットされるので
短い走行距離で計算されてしまうところ。
これだけは仕方ありません……。
まとめ
ジョギングでトンネルは
走っても大丈夫か?
ここまでをまとめると
・ジョギングでトンネルは避けるべき
・トンネル内の空気は外の2倍汚れている
・排気ガスによる健康被害がある
・走ってもよいトンネルもある
・排気ガス対策にはスポーツマスク
基本的にトンネルはNGですが
長さが短かったり自動車が通らないなど
走っても大丈夫なトンネルもありますよ。
東京23区内でも
道路と鉄道などを立体交差させるため
全部で32箇所もトンネルがあるとか。
僕の家の周囲には1つしかなく
普段のジョギングコースでは
絶対に通らないようにしています。
もし避けられるのであれば
たとえ短いトンネルでも
迂回することを勧めたいですね。
トンネル内は圧迫感がありますし
走っていて気分はよくありませんから。
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